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このページでは、日本研究や国際日本文化研究センターに関連する新着情報を、RSS等で配信します。
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日本研究関係論文(和)
ヘッドライン先情報
サイト名
CiNii Research articles - 日本研究 20 ja 1 rss 0
最終更新時刻
2024/12/04 02:54
サイトの説明
CiNii Research articles - 日本研究 20 ja 1 rss 0
サイトURL
https://cir.nii.ac.jp/opensearch/articles?q=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%A0%94%E7%A9%B6&count=20&lang=ja&start=1&format=rss&sortorder=0
印南芙沙子『届かぬものに触れるということ : 書き、触れ合う近現代日本』
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江戸における心中物とその時代 : 『曾根崎心中』を手がかりに
本稿は、現在でも人気のある『曾根崎心中』を手がかりに、18世紀初頭の心中物を通して、江戸における上方文化の受容様態の一端を検証したものである。『曾根崎心中』は、元禄16(1703)年に上演された近松門左衛門作の世話浄瑠璃であるが、その歌舞伎化は享保4(1719)年に江戸でなされたとする記述が近年散見される。その点について再考すべく、江戸での上演が原作の歌舞伎化ではなかったことを論証し、江戸における『曾根崎心中』の歌舞伎化について問題提起を行った。
検証にあたり、まずは江戸における心中物の上演状況を考察した。江戸の心中物に特徴的なのは、同地で起きた心中事件を素材とするのではなく、上方の心中物を上演していた点である。心中物の流行は享保8(1723)年の「心中禁止令」をもっていったん終焉を迎えるが、その後も江戸市中の心中事件がやむことはなく、「心中禁止令」の限界を指摘した。
次に、江戸の心中物において欠くことのできない2代目市川團十郎の志向について述べた。彼は、上方の心中物に江戸独自の要素を織り交ぜて上演しており、その点が江戸の観客に受け入れられた理由のひとつと言える。これをもとに、当時の江戸の人々を取り巻く時代環境についても検証した。18世紀初頭には上方の音曲が江戸に伝えられ流行しており、当時の江戸の人々はそれらを積極的に受け入れていた。こうした環境もまた、心中物の流行に影響を及ぼしたものと考えられる。
その上で、なぜ『曾根崎心中』という心中物が上演演目に選ばれたのか考察した。その結果、上演される演目に「年忌」という概念が深く関わっていたこと、また江戸の心中物では主人公の見せ方が原作である浄瑠璃とは異なることなどの特徴が新たに明らかとなった。しかし、こうした特徴も年を追う毎に原作に則った見せ方へと変容していく。その背景として、江戸における義太夫の定着と流行をあげた。上方の文化は、江戸の人々にとってしだいに憧憬と羨望の対象というだけにとどまらなくなっていたのであり、江戸の心中物が逆に上方の舞台に採用されるまでに至った。
以上のように、18世紀初頭の江戸―上方間における文化往来の一端を明らかにした。最後に、当該時期以降の心中物の上演のあり方と心中物が後世まで伝わった理由をあげ、今後の課題とした。
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ウィリアム・C・ヘドバーグ『日本における中国小説の発見 : 『水滸伝』と国民的カノン形成』
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「する」と「なる」の無常観 : 『クルアーン』から読み解くイスラーム教における無常の在り方
本稿は『クルアーン』の記述を手掛かりにイスラーム教における「無常」の在り方を、仏教を中心とした日本の無常観との比較を通じて考察したものである。無常についての論究は時間についての論究でもあることから、まずイスラーム教における神による時間の超越の在り方、そして「神の時間」と「人間の時間」の相違を明らかにした上で、人間時間の開始(楽園からの追放等)について述べる。さらに、イスラーム教で強調される神の唯一性という特徴がいかに永遠性という性質を必要としているか、そして神の被造物である人間にあってもこの性質がいかに受け継がれているのかについても考察する。次に、イスラーム教の時間・永遠性に対する考え方を踏まえた上で、この宗教における「創造」の捉え方にも注目し、それはいかに日本で言う自然の「成り行き」と対立しているのかを検証する。そこで明らかになるのは、日本の無常観が受動的な「なる」の原理に基づいて成立しているのに対して、イスラーム教の無常観は、
①神を主体とした能動的な「する」の無常観である、
②無常は現世に限定されるがゆえに「有限性」を持つ、
③現世の無常は単独性を持たず、来世の「常住」と一対になっている、
④現世の無常は「輪廻」に転ずることなく、来世の常住に繋がる、
⑤現世の無常は神の意志・計画の一部に含まれるため、来世の常住に繋がることで完結される、
ということである。イスラーム教における無常の諸相が明らかにされることで、この宗教において考えられる四つの時間類型、つまり、ア)直線上における「神の存在」のように始めなく終わりもない時間、イ)「人間の存在」・「来世」のように始めがあり終わりのない時間、ウ)「現世」のように始めも終わりもある時間、エ)現世が続く限り「日夜」のように円周上を循環する時間、の諸相も明らかになる。何より、「する」と「なる」の無常観を比較する過程で特に目立つのはイスラーム教の「復活」と仏教の「輪廻転生」の対照性であるが、本稿で詳しく検証するように、これらの概念の対立も結局、時間の捉え方の違いによるものである。
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「有[二]菩薩戒[一]、本[二]梵網経[一]」考 : 八・九世紀の日本における『梵網経』関連知識の受容を手掛かりに
聖武天皇は、天平勝宝8歳(756)の5月2日に崩御した。この年末に、聖武の娘である孝謙天皇は、聖武の追善のため、翌年の周忌において、全国で『梵網経』を書写・講説するという旨の勅を下した。その勅において、「有菩薩戒本梵網経」の8文字が見える。
この8文字に関して、現在では、「有二菩薩戒一、本二梵網経一」と句読点と返り点を付け、「菩薩戒を有つには、梵網経に本づく」と読ませるのが常識である。しかし、言うまでもなく、『続日本紀』が成立した8世紀末では、句読点も返り点も存在せず、この8文字は「有菩薩戒本梵網経」と白文で記されていた。本稿では、この「有菩薩戒本梵網経」の8文字に、複数の解釈があることを示し、そして現在の読み方は、後からできたものであると論じる。
この8文字は、句読点を入れず、「菩薩戒本の梵網経有り」と読むことも可能である。本稿では、こちらの方が8世紀当時の読み方として相応しいのではないかという仮説を提示したい。この読み方の変動に拘った理由は、それによって書写された経典が変わっただけでなく、この変動が発生した理由を明らかにすることで、学術史の推移や研究関心の変動を理解するために有益だからである。
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マイケル・K・ボーダッシュ『文学的コモンズ : 夏目漱石と近代文学のプロパティー』
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イザ・カヴェジヤ『意味ある人生を : 高齢化する日本の物語』
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清末教科書『音楽学』にみる唱歌の受容と変容
本論文は、清朝末期の中国湖北省師範留学生が編纂した音楽教科書『音楽学』(一九〇五年)を取り上げ、近代における曲の越境をめぐる受容と変容の問題を論ずるものである。まず先行研究を参照しつつ、中国・日本・西洋それぞれにおける「唱歌」の概念とその変遷及び中日における唱歌教育の歴史を振り返ったうえ、『音楽学』の編纂者や出版情報の分析に基づき、本書が中日音楽交流史における重要な位置を占めることを明確にした。次に、『音楽学』所収の四十二曲の唱歌が参照した元歌を可能な限り検証し、『音楽学』の唱歌と日本、更に西洋の曲との受容関係を表で示した。最後に、日本の曲に新たに中国語の歌詞が付された唱歌を歌詞の変化の度合いにより「翻訳唱歌」と「翻案唱歌」に分類し、それぞれ元歌との比較分析を行った結果、日本人の民族精神を高揚させる日本の唱歌から中国の民族精神を高揚させる中国の唱歌に変貌をとげたことも指摘できた。
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リチャード・カリチマン『アイデンティティの前に : 日本研究における方法の問題』
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徐興慶『国境をまたぐ文化の伝播 : 朱舜水と近代中国・日本の人物についての文明史観論』
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「セロ弾きのゴーシュ」新論
宮澤賢治の名作「セロ弾きのゴーシュ」は、生前未発表の作品であるが、推敲の跡を鮮明に残す原稿が現存し、それが克明に全集に翻刻されている。また、日本の教科書にも採用され続けているほど人口に膾炙した作品であり、作品論も膨大な数に上っている。筆者が海外の大学の日本語学科の教育現場で、これを積極的に取り上げた当初の動機は単純であった。下手なチェリストが猛練習を通じて一流楽手に成長する、というストーリーだと認めたためであった。しかし、先行研究を精査していくうちに、仏教思想の有無ないし濃淡をめぐって研究者の分析に違いが存在していることに気づいた。またそれらの中で、特に「瞋恚」と「慢心」という二つのキーワードについて用例を探究する必要性を感じた。そこでわかったことは、この二大性格を兼有するのが、賢治の詩集『春と修羅』の名に取り入れられている阿修羅だということである。
本稿では、次の三節に分けて論じる。1. 修羅の主題、2. 修羅の話型、3. 命名である。「セロ弾きのゴーシュ」の主題は修羅文学の構築として設定されており、また人物造型にも修羅の話型が踏まえられている。さらに「ゴーシュ」の命名に至っては修羅の名に起因するものであると考える。分析に際しては、全集に掲げられている作家の蔵書目録にある書籍を参照した。線引きしたり書き込んだりする作家の原蔵書は確認できていないが、やはり賢治が亡くなる1933年9月までに出版された書籍から着手すべきである。そのため、国立国会図書館デジタルコレクションのデータベースを使用した。その結果、主に三点の発見があった。まず、昼と夜との二つの修羅場を通う主人公の実態が見えてきた。次に、主人公の所属する楽団の名や懺悔の結末などは仏教典籍の修羅話を継承した結果であると判明した。最後に、主題論と畳語の用例を重視して、主人公の名は「囂修」であることを浮かび上らせた。
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後三年圖 上巻
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書評 徐興慶『国境をまたぐ文化の伝播 : 朱舜水と近代中国・日本の人物についての文明史観論』
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車上へのホーム映像伝送に向けたローカル5Gのセッション確立時間検証試験
ローカル5Gシステムを使用して,ワンマン運転におけるホームのカメラ映像を運転台で表示することを想定し,ローカル5Gシステムのセッション確立時間を測定した.その結果,少なくとも4秒見込む必要があることを明らかにした.
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法宝義林60年のあゆみ
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日本研究関係論文(洋)
日文研出版物・雑誌
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サイト名
CiNii Research articles - 20 ja 1 rss 国際日本文化研究センター 0
最終更新時刻
2024/12/04 02:54
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CiNii Research articles - 20 ja 1 rss 国際日本文化研究センター 0
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https://cir.nii.ac.jp/opensearch/articles?count=20&lang=ja&start=1&format=rss&publisher=%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%8C%96%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC&sortorder=0
印南芙沙子『届かぬものに触れるということ : 書き、触れ合う近現代日本』
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江戸における心中物とその時代 : 『曾根崎心中』を手がかりに
本稿は、現在でも人気のある『曾根崎心中』を手がかりに、18世紀初頭の心中物を通して、江戸における上方文化の受容様態の一端を検証したものである。『曾根崎心中』は、元禄16(1703)年に上演された近松門左衛門作の世話浄瑠璃であるが、その歌舞伎化は享保4(1719)年に江戸でなされたとする記述が近年散見される。その点について再考すべく、江戸での上演が原作の歌舞伎化ではなかったことを論証し、江戸における『曾根崎心中』の歌舞伎化について問題提起を行った。
検証にあたり、まずは江戸における心中物の上演状況を考察した。江戸の心中物に特徴的なのは、同地で起きた心中事件を素材とするのではなく、上方の心中物を上演していた点である。心中物の流行は享保8(1723)年の「心中禁止令」をもっていったん終焉を迎えるが、その後も江戸市中の心中事件がやむことはなく、「心中禁止令」の限界を指摘した。
次に、江戸の心中物において欠くことのできない2代目市川團十郎の志向について述べた。彼は、上方の心中物に江戸独自の要素を織り交ぜて上演しており、その点が江戸の観客に受け入れられた理由のひとつと言える。これをもとに、当時の江戸の人々を取り巻く時代環境についても検証した。18世紀初頭には上方の音曲が江戸に伝えられ流行しており、当時の江戸の人々はそれらを積極的に受け入れていた。こうした環境もまた、心中物の流行に影響を及ぼしたものと考えられる。
その上で、なぜ『曾根崎心中』という心中物が上演演目に選ばれたのか考察した。その結果、上演される演目に「年忌」という概念が深く関わっていたこと、また江戸の心中物では主人公の見せ方が原作である浄瑠璃とは異なることなどの特徴が新たに明らかとなった。しかし、こうした特徴も年を追う毎に原作に則った見せ方へと変容していく。その背景として、江戸における義太夫の定着と流行をあげた。上方の文化は、江戸の人々にとってしだいに憧憬と羨望の対象というだけにとどまらなくなっていたのであり、江戸の心中物が逆に上方の舞台に採用されるまでに至った。
以上のように、18世紀初頭の江戸―上方間における文化往来の一端を明らかにした。最後に、当該時期以降の心中物の上演のあり方と心中物が後世まで伝わった理由をあげ、今後の課題とした。
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ウィリアム・C・ヘドバーグ『日本における中国小説の発見 : 『水滸伝』と国民的カノン形成』
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「する」と「なる」の無常観 : 『クルアーン』から読み解くイスラーム教における無常の在り方
本稿は『クルアーン』の記述を手掛かりにイスラーム教における「無常」の在り方を、仏教を中心とした日本の無常観との比較を通じて考察したものである。無常についての論究は時間についての論究でもあることから、まずイスラーム教における神による時間の超越の在り方、そして「神の時間」と「人間の時間」の相違を明らかにした上で、人間時間の開始(楽園からの追放等)について述べる。さらに、イスラーム教で強調される神の唯一性という特徴がいかに永遠性という性質を必要としているか、そして神の被造物である人間にあってもこの性質がいかに受け継がれているのかについても考察する。次に、イスラーム教の時間・永遠性に対する考え方を踏まえた上で、この宗教における「創造」の捉え方にも注目し、それはいかに日本で言う自然の「成り行き」と対立しているのかを検証する。そこで明らかになるのは、日本の無常観が受動的な「なる」の原理に基づいて成立しているのに対して、イスラーム教の無常観は、
①神を主体とした能動的な「する」の無常観である、
②無常は現世に限定されるがゆえに「有限性」を持つ、
③現世の無常は単独性を持たず、来世の「常住」と一対になっている、
④現世の無常は「輪廻」に転ずることなく、来世の常住に繋がる、
⑤現世の無常は神の意志・計画の一部に含まれるため、来世の常住に繋がることで完結される、
ということである。イスラーム教における無常の諸相が明らかにされることで、この宗教において考えられる四つの時間類型、つまり、ア)直線上における「神の存在」のように始めなく終わりもない時間、イ)「人間の存在」・「来世」のように始めがあり終わりのない時間、ウ)「現世」のように始めも終わりもある時間、エ)現世が続く限り「日夜」のように円周上を循環する時間、の諸相も明らかになる。何より、「する」と「なる」の無常観を比較する過程で特に目立つのはイスラーム教の「復活」と仏教の「輪廻転生」の対照性であるが、本稿で詳しく検証するように、これらの概念の対立も結局、時間の捉え方の違いによるものである。
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「有[二]菩薩戒[一]、本[二]梵網経[一]」考 : 八・九世紀の日本における『梵網経』関連知識の受容を手掛かりに
聖武天皇は、天平勝宝8歳(756)の5月2日に崩御した。この年末に、聖武の娘である孝謙天皇は、聖武の追善のため、翌年の周忌において、全国で『梵網経』を書写・講説するという旨の勅を下した。その勅において、「有菩薩戒本梵網経」の8文字が見える。
この8文字に関して、現在では、「有二菩薩戒一、本二梵網経一」と句読点と返り点を付け、「菩薩戒を有つには、梵網経に本づく」と読ませるのが常識である。しかし、言うまでもなく、『続日本紀』が成立した8世紀末では、句読点も返り点も存在せず、この8文字は「有菩薩戒本梵網経」と白文で記されていた。本稿では、この「有菩薩戒本梵網経」の8文字に、複数の解釈があることを示し、そして現在の読み方は、後からできたものであると論じる。
この8文字は、句読点を入れず、「菩薩戒本の梵網経有り」と読むことも可能である。本稿では、こちらの方が8世紀当時の読み方として相応しいのではないかという仮説を提示したい。この読み方の変動に拘った理由は、それによって書写された経典が変わっただけでなく、この変動が発生した理由を明らかにすることで、学術史の推移や研究関心の変動を理解するために有益だからである。
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マイケル・K・ボーダッシュ『文学的コモンズ : 夏目漱石と近代文学のプロパティー』
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イザ・カヴェジヤ『意味ある人生を : 高齢化する日本の物語』
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清末教科書『音楽学』にみる唱歌の受容と変容
本論文は、清朝末期の中国湖北省師範留学生が編纂した音楽教科書『音楽学』(一九〇五年)を取り上げ、近代における曲の越境をめぐる受容と変容の問題を論ずるものである。まず先行研究を参照しつつ、中国・日本・西洋それぞれにおける「唱歌」の概念とその変遷及び中日における唱歌教育の歴史を振り返ったうえ、『音楽学』の編纂者や出版情報の分析に基づき、本書が中日音楽交流史における重要な位置を占めることを明確にした。次に、『音楽学』所収の四十二曲の唱歌が参照した元歌を可能な限り検証し、『音楽学』の唱歌と日本、更に西洋の曲との受容関係を表で示した。最後に、日本の曲に新たに中国語の歌詞が付された唱歌を歌詞の変化の度合いにより「翻訳唱歌」と「翻案唱歌」に分類し、それぞれ元歌との比較分析を行った結果、日本人の民族精神を高揚させる日本の唱歌から中国の民族精神を高揚させる中国の唱歌に変貌をとげたことも指摘できた。
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リチャード・カリチマン『アイデンティティの前に : 日本研究における方法の問題』
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徐興慶『国境をまたぐ文化の伝播 : 朱舜水と近代中国・日本の人物についての文明史観論』
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「セロ弾きのゴーシュ」新論
宮澤賢治の名作「セロ弾きのゴーシュ」は、生前未発表の作品であるが、推敲の跡を鮮明に残す原稿が現存し、それが克明に全集に翻刻されている。また、日本の教科書にも採用され続けているほど人口に膾炙した作品であり、作品論も膨大な数に上っている。筆者が海外の大学の日本語学科の教育現場で、これを積極的に取り上げた当初の動機は単純であった。下手なチェリストが猛練習を通じて一流楽手に成長する、というストーリーだと認めたためであった。しかし、先行研究を精査していくうちに、仏教思想の有無ないし濃淡をめぐって研究者の分析に違いが存在していることに気づいた。またそれらの中で、特に「瞋恚」と「慢心」という二つのキーワードについて用例を探究する必要性を感じた。そこでわかったことは、この二大性格を兼有するのが、賢治の詩集『春と修羅』の名に取り入れられている阿修羅だということである。
本稿では、次の三節に分けて論じる。1. 修羅の主題、2. 修羅の話型、3. 命名である。「セロ弾きのゴーシュ」の主題は修羅文学の構築として設定されており、また人物造型にも修羅の話型が踏まえられている。さらに「ゴーシュ」の命名に至っては修羅の名に起因するものであると考える。分析に際しては、全集に掲げられている作家の蔵書目録にある書籍を参照した。線引きしたり書き込んだりする作家の原蔵書は確認できていないが、やはり賢治が亡くなる1933年9月までに出版された書籍から着手すべきである。そのため、国立国会図書館デジタルコレクションのデータベースを使用した。その結果、主に三点の発見があった。まず、昼と夜との二つの修羅場を通う主人公の実態が見えてきた。次に、主人公の所属する楽団の名や懺悔の結末などは仏教典籍の修羅話を継承した結果であると判明した。最後に、主題論と畳語の用例を重視して、主人公の名は「囂修」であることを浮かび上らせた。
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後三年圖 上巻
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書評 徐興慶『国境をまたぐ文化の伝播 : 朱舜水と近代中国・日本の人物についての文明史観論』
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C・アン・クラウス『海への接近 : 里海と沖縄におけるサンゴ礁保全』
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昭憲皇太后の最初の国産洋装大礼服 : オットマール・フォン・モールを中心に
本稿は、文献史料をもとに昭憲皇太后(以下、皇后)の最初の国産洋装大礼服の製作者やその着用について考察を行うものである。1886(明治19)年にドイツ・ベルリンに発注された皇后最初の大礼服については、すでに拙論(柗居宏枝「昭憲皇后の大礼服発注をめぐる対独外交」(お茶の水女子大学『人間文化創成科学論叢』第18号、2015、39-48頁))において明らかにしている。その後、1887(明治20)年にドイツよりプロイセン皇室侍従長のオットマール・フォン・モールと妻のヴァンダが宮内省顧問として日本に招聘され、数々の宮廷儀礼が西洋式に改良された。中でもモール夫妻が国産洋服大礼服の製作に与えた影響は大きく、その指導によって織元の小林綾造が国産洋装大礼服を製作するに至るまでとなった。今回、宮内公文書館所蔵史料に加え、『郵便報知新聞』や『読売新聞』、『東京朝日新聞』における新年拝賀での皇后の大礼服の記述を渉猟したことにより、最初の国産洋装大礼服が、現在京都の尼門跡大聖寺に所蔵されている白繻子地刺繍草花模様大礼服であることが明らかになった。それは、1888(明治21)年1月23日に大島万吉が35万円で宮内省に納品したもの、かつ小林綾造が洋服地を製作していたもので、最初にドイツに発注された大礼服の約2.3倍の価格であった。
大礼服の国内生産が軌道に乗ったことにより、1891(明治24)年6月以降、皇后はさらに国内生産による洋服の奨励に意欲を見せた。自身が洋装することによって、日本の近代化を国内外に示しただけでなく、その制度改革は衰退していた織元の復興と殖産興業の発展にも貢献するものとなった。
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日文研出版物・図書
ヘッドライン先情報
サイト名
CiNii Books OpenSearch - 国際日本文化研究センター true true 20 3 1
最終更新時刻
2024/12/03 22:35
サイトの説明
CiNii Books OpenSearch - 国際日本文化研究センター true true 20 3 1
サイトURL
https://ci.nii.ac.jp/books/opensearch/search?q=%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%8C%96%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC&advanced=true&update_keep=true&count=20&format=rss&sortorder=3&type=1
対抗文化史 : 冷戦期日本の表現と運動
(1970/01/01 09:33)
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にちぶんけんさんぽ
(1970/01/01 09:33)
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浮世絵にみる妊産婦と胎児の身体イメージ = Maternal health and images of the body in Japanese ukiyo-e = 浮世绘中的孕产妇和胎儿的身体形象
(1970/01/01 09:33)
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戦争と鎮魂
(1970/01/01 09:33)
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「国際日本研究」の現在地/知 : ヨーロッパ・北米・アジアにおける現状と課題 = Current positions and future prospects : global Japanese studies in Europe, America and Asia
(1970/01/01 09:33)
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전시하의 대중문화 : 통제・확장・동아시아
(1970/01/01 09:33)
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캐릭터의 대중문화 : 전승・예능・세계
(1970/01/01 09:33)
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신체의 대중문화 : 그리다・입다・노래하다
(1970/01/01 09:33)
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재난의 대중문화 : 자연재해・역병・괴이
(1970/01/01 09:33)
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일본대중문화사
(1970/01/01 09:33)
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貴族とは何か、武士とは何か
(1970/01/01 09:33)
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労働と身体の大衆文化
(1970/01/01 09:33)
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大学共同利用機関法人人間文化研究機構国際日本文化研究センター : 要覧
(1970/01/01 09:33)
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にちぶんけんさんぽ
(1970/01/01 09:33)
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宗教・抗争・政治 : 主権国家の始原と現在 = Religion, conflict, politics : the past and present of the sovereign state
(1970/01/01 09:33)
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日文研図書館・新着図書
ヘッドライン先情報
サイト名
新着案内
サイトの説明
新着案内情報を表示しています。
サイトURL
https://toshonin.nichibun.ac.jp/webopac/ufirdi.do?ufi_target=newexe&ufi_locale=ja&target=04
韓國出版年鑑
大韓出版文化協會 [編]. -- 大韓出版文化協會. -- 巻号等:2024<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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西洋美術研究 = Studies in western art
No. 1 (1999)-. -- 三元社, 1999.3-. -- 巻号等:21<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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厚生の指標
厚生統計協会. -- 1巻1号 (昭29.1)-. -- 厚生統計協会, 1954-. -- 巻号等:71(13)<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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圖書館雜誌
日本文庫協會 [編]. -- 1號 ([明40.10])-85號 (大15.12) ; 21年1號 (昭2.1)-22年12號 (昭3.12) = 86號 (昭2.1)-109號 (昭3.12) ; 110號 (昭4.1)-133號 (昭5.12) ; 25年1號 (昭6.1)- = 134號 (昭6.1)-. -- 日本文庫協會, 1907.10-. -- 巻号等:118(11)<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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月刊文化財
文化財保護委員会監修. -- 創刊[1]号 (昭38.10)-. -- 第一法規出版, 1963-. -- 巻号等:735<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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國華
1號 (明22.10)-181號 (明38.6) ; 16編182號 (明38.7)-. -- 國華社, 1889-. -- 巻号等:130(4)<雑誌>
(2024/11/29 00:00)
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温故創新の森NOVAREとその目指す社会 : 清水建設220周年 = Smart innovation ecosystem NOVARE crafting the future society, together : Shimizu Corporation 220th anniversary
新建築社, 2024.11. -- (新建築 ; 第99巻16号 ; 2024年11月別冊).<図書>
(2024/11/29 00:00)
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近代世界における死
トニー・ウォルター [著] ; 堀江宗正訳. -- 法政大学出版局, 2024.11. -- (叢書・ウニベルシタス ; 1174).<図書>
(2024/11/29 00:00)
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世界の客船
山田廸生, 池田良穂著 ; '93. -- 「船と港」編集室, 1993.5. -- 巻号等:'93<図書>
(2024/11/29 00:00)
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世界の客船
山田廸生, 池田良穂著 ; '85, '90. -- 「船と港」編集室, 1985.6-. -- 巻号等:'90<図書>
(2024/11/29 00:00)
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世界の客船
山田廸生, 池田良穂著 ; '85, '90. -- 「船と港」編集室, 1985.6-. -- 巻号等:'85<図書>
(2024/11/29 00:00)
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徳島歴史玉手箱
松島沙樹編集 ; [2023]. -- 徳島市立徳島城博物館, 2023.12. -- 巻号等:[2023]<図書>
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描かれた紫式部と源氏物語
小川裕久執筆. -- 徳島市立徳島城博物館, 2024.8.<図書>
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松浦武四郎の遍路 : 北海道人、四国を旅する : 特別展
徳島市立徳島城博物館編集. -- 徳島市立徳島城博物館, 2024.10.<図書>
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花道の思想
井上治著. -- 思文閣出版, 2016.3.<図書>
(2024/11/29 00:00)
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