図書館からのお知らせ

日文研図書館ニュースレター No.1

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日文研図書館ニュースレター No.1 2020.5.15
皆さんの日本研究にちょっぴり役立ちそうな情報を図書館がお送りします。
          発行:国際日本文化研究センター 資料課資料利用係
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■□■ 目次 ■□■

1. 日文研資料の魅力(テーマ:感染症と日本人)
     『麻疹心得之圖画』、『麻疹食物善悪鏡』
2. 発掘!人文系アーカイブ・データベース
     「バレエアーカイブ」
3. 自宅からでも使えるオンライン資料(内部者向け)
     「Kortext (Taylor & Francis)」

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1. 日文研資料の魅力(テーマ:感染症と日本人)
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「感染症と日本人」というテーマの下、日文研の資料を紹介していきます。

さて、文久2年(1862年)の日本では麻疹が流行し、
「麻疹絵」と呼ばれる錦絵が大量に作成されました。
麻疹絵にはしばしば、麻疹に「よい」または「よくない」
食べ物・行為などが記されています。

たとえば、宗田文庫所蔵の『麻疹心得之圖画』があります。

『麻疹心得之圖画』(宗田文庫)
http://lapis.nichibun.ac.jp/sod/Detail?sid=1-1&eid=01

よくないもの(禁物)には「入湯」「そば」「牛房」など、
よいものには「水あめ」「さつまいも」「れんこん」など
多数の事物が振り分けられています。

また、麻疹絵ではないですが、相撲の番付表を模して
「たべてよろしき物」と「たべてあしき物」を紹介している
『麻疹食物善悪鏡』という資料も見つかりました。

『麻疹食物善悪鏡』(宗田文庫)
http://lapis.nichibun.ac.jp/sod/Detail?sid=7-9&eid=01

こちらも文久2年(1862年)に発行されたものですが、内容を見てみると、
『麻疹心得之圖画』ではよいものとされていた「れんこん」が
こちらでは「あしき物」として紹介されています。

同時代に発行されているにも関わらず、
「れんこん」の扱いが違うのは興味深いですね。
諸説があったのでしょうか。

<参考文献>
畑有紀「幕末の麻疹と食--食物本草本を中心に」
『言葉と文化』12号、101-118頁、2011年
http://doi.org/10.18999/isslc.12.101

<宗田文庫とは>
医史学者の故宗田一氏が収集された、医学史・薬学史に関する
書籍、図版資料などを中心とする日本医療文化史のコレクション。

目録は日文研オープンアクセスで公開されています。
書籍篇 http://doi.org/10.15055/00000006
図版篇 http://doi.org/10.15055/00000005
図版資料はデータベースで公開されています。
http://db.nichibun.ac.jp/ja/category/soda.html

<画像利用について>
日文研が所蔵する資料のデジタル画像を利用する場合は
下記のページをご参照ください。
http://library.nichibun.ac.jp/ja/guide/specialuse.html


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2. 発掘!人文系アーカイブ・データベース
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昭和音楽大学バレエ研究所が、日本バレエのデジタルアーカイブ
「バレエアーカイブ」を公開しています。
1940年代以降の公演記録の検索、ギャラリー展示、
作品・人物・バレエ団からの参照機能などがあります。
同じくバレエ研究所の「バレエライブラリー」では蔵書検索も可能です。

舞台芸術研究にご活用ください。

バレエアーカイブ(昭和音楽大学バレエ研究所)
https://ballet-archive.tosei-showa-music.ac.jp

バレエライブラリー(昭和音楽大学バレエ研究所)
https://ballet-library.tosei-showa-music.ac.jp


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3. 自宅からでも使えるオンライン資料(内部者向け)
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日文研が契約しているオンライン資料の多くは所定の方法で
ご自宅のPCやタブレット等からでも利用できます。

「契約データベース・電子ジャーナル一覧」ページの
「リモートアクセス:可」の記載があるものが利用できるものです。
https://tosho1n.nichibun.ac.jp/?page_id=103

リモートアクセスの方法については添付のPDFファイルをご覧ください。

【無償公開中のオンライン資料】
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、
現在無償で公開されているオンライン資料もあります。
そのうち1つをここで紹介します。

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■Kortext (Taylor & Francis)
 https://tfstore.kortext.com/

Kortextは1,000以上の出版社のE-Bookを提供しているプラットフォームです。そ
のうち、Taylor & FrancisのRoutledge等の書籍が5月末まで7日間無料で利用で
きます。日本関連の資料も充実しており、上記リンクからキーワード検索等で対
象の書籍を探せます。
期間:5月末まで
内容:7日間無料で閲覧。※閲覧にはKortextへの登録が必要。
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無償公開中のデータベース等の情報は次のページでまとめています。
「リモートアクセスサービスを拡充しているデータベース・電子ジャーナル」
https://tosho1n.nichibun.ac.jp/?page_id=399

ぜひ、ご自身の研究等にお役立てください。


・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。
現在図書館は閉館していますが、5/7よりILL複写依頼や
メールボックスによる貸出を再開・開始しています。ぜひご活用ください。
https://tosho1n.nichibun.ac.jp/?page_id=398
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お問合せ先:資料課資料利用係 riyou*nichibun.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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図書館サービスの一部再開について(5/7)

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止および図書館閉館の長期化を踏まえ、図書利用の利便性の観点から、5月7日(木)より図書館利用およびサービスの一部を下記のように再開いたします。
 引き続きご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願い申しあげます。

・図書館利用は、原則として引き続き時間外利用のみ(内部利用者)とします。(接触・拡大の防止をはかるため)
 なお、時間外利用の認められていない方(外部の方等)の来館利用については、少なくとも5月末まで引き続き休止致します。
・内部利用者の方の図書貸出希望を、オンライン経由で受け付け、メールボックスでお渡しいたします。(大きさや冊数に限度あり)
 ご希望の方はフォーム(内部専用)よりお申し込みください。
・内部利用者の方のILL依頼のうち、複写依頼を再開します。
 ご希望の方は日文研OPACの依頼画面(内部専用)よりお申し込みください。
 複写物は、開館後にお渡し、またはメールボックス・郵送等でお渡しいたします。(時間がかかる場合があります)
・外部の方の利用希望のうち、特別複写申請など日文研でしか対応できないものを、可能な範囲で対応します。(時間がかかる場合があります)
・今後の情勢によっては、予告なくサービス休止する場合がありますのでご了承ください。


お問い合わせ先:
国際日本文化研究センター図書館
資料利用係
〒610-1192 京都市西京区御陵大枝山町3丁目2番地
e-mail:riyou*nichibun.ac.jp (*を@マークに変えてください)
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